FFヒ-タ-で寒さ知らずに
車中泊が楽しくなると、季節に関係なく出かけたくなります。
寒い時期は、駐車場などは空いているのですが、冬は、窓などからの冷気で、車の中は、暖房がなければ食事どころではなくなるのです。
キャンピングカーによっては、標準でFFヒ-タ-(燃焼に必要な吸気、燃焼で出る排気は、車外で供給、排出され、温まった空気だけを車内に送り温める機器)が装備されていることもありますが、残念ながら、私の車には装備されていませんでした。
FFヒ-タ-取付を専門業者さんにお願いすると、取付までで20万円は下らない装備となります。
ところがwebのなかで、「FFヒ-タ-を業者さんが取付ている動画」見つけることができました。
webの中から安価のFFヒ-タ-を見つけ、アフタ-サ-ビスもする(実際に最初に取付けたものが作動せず、交換してもらいました)という販売店へ注文して手に入れることができました。
取付に際して難しいのが、燃料の取り出しと、FFヒ-タ-の取付場所。
取付場所は、いろいろと検討したのですが、サイドスライドドアのステップの部分がいいようです。
ところが、キャンピングカー製作メーカーに作成していただいた部分、スライドドア入口の半分にストッカーを付けたので、ステップ部分には化粧板が貼ってあり、その上にはストッカーがあるし、・・・でもこの部分を一端取り外さないとFFヒーターは取り付けることができない。
どうにか、加工された部分を取り外して、ステップの金属部分に、FFヒーターの取付位置に墨だをしました。
普通のドリルでは頭がつかえて穴を開けられないので、アングルドリルで穴あけです。
新車に穴を開けるのは、少し抵抗がありましたが、
心を決めて「車中泊の快適生活」のため、涙をのんでドリルで穴を開けます。
意外と簡単に、穴は開いてくれました。
開けた穴のバリを金ヤスリで取り、金クズを取り除いた後に錆止め塗料を塗布。
一番大変だったのがFFヒーターに供給する燃料の取り出しです。
webでは、様々な方法が紹介されていました。
一つは燃料タンクを外して、直接燃料タンクから吸い上げる方法。
もう一つは、タンクからエンジンへ行く途中の管から取り出しして使う方法でした。
調べてわかったことは、ガソリンエンジンの場合は、燃料ポンプが燃料タンクの中にあるため、エンジンが動いていないと、途中のパイプからFFヒーターに燃料を取り出せないため、直接タンクにパイプを差して吸い上げる仕様のようでした。
ディーゼルエンジンはというと、燃料ポンプ(プライマリーポンプ)自体がエンジンの側に付いていて、燃料タンクから吸い上げ、燃料フィルターを通ってエンジンに供給する方式のようです。
私の車は、ディーゼルエンジンなので、燃料タンクから出ている、途中のパイプから取り出すことができることがわかりました。
その中でも、取り出しやすい箇所は、燃料タンクから出ているゴム管の一部しかないようです。
この取り出し部分、最初は付属の8mm×5mmのT字パイプにゴム管を差すのですが、エンジンを始動してみると、エンジンのプライマリーポンプがうなりだしました。
確かに燃料パイプを切断して、そのゴムパイプに8mmの管を入れると、かなりユルユルでした。
これは、燃料の供給量が足りないのではないかなと気ずき、新たに10mm×5mmの取り出しパイプを購入して取り換えてみました。
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交換してみると、プライマリーポンプからの音が無くなり、エンジンの回転も通常通りに。
取付の際、燃料パイプを切ると、残っている燃料がある程度漏れてくるので受け皿が必要。
繋いだ後は、パイプ内に入った空気を抜かなければならないのですが、バッテリーの前にある燃料フィルターのポンプを重くなるまでポンピングすれば、パイプ内に入った空気を抜くことができます。
車の下周りは、走行に影響のないように固定しながら配管しました。
車体ステップ下、吸気、排気、それに燃料パイプ、燃料電磁ポンプへの配線の納まり。
最初は、消音マフラー無しで車中泊をしてみたのですが、「ゴーーー」という、結構耳障りな排気音があり、静かになった駐車場ではうるさいくらいに聞こえました。
それで、後から排気配管の途中に消音マフラーを取り付けた。
iFormosa FFヒーター 2KW用 エアパーキングヒーター専用
消音 マフラー 排気サイレンサー 22mm IF-APK-MFL22
マフラーを取り付けると、話し声程度くらいに音は小さくなり、車中泊をしていても隣の車に気を遣うことも無いほど、音が低くなりました。
また、FFヒーターに燃料を送る電磁ポンプは、稼働すると「カチッ、カチッ」と音を出します。
そこに防音シートを巻くことで、車内ではほとんど音が聞こえない。
FFヒーターの燃料フィルタは、フィルタ交換もあることなので、メンテナンスしやすいところに取り付け。
どうにか完成です。
送風パイプの奥にFFヒーター本体。
吹出し口は、回転式の斜め吹出しにし、温風の方向を調節できるようにしました。
FFヒーター用60MM 送風グリル 360度回転
また、使わないときは、写真のようにビニールパイプのキャップを被せてます。
リモコンは、温度が設定できるので、一晩中稼働させていても、室内を、ある程度適温に保つことができるようになりました。
温度センサーが本体に設置されているので、多少の温度差はありますが、寝ていると気になることなく、“ぐっすり”。
FFヒーターのメンテナンスとして、月に一度は、30分ほど全開で燃焼させた方がよいということです。
これは、燃料パイプが細いので、パイプの中で燃料が固まるのを防ぐためのようです。
これで、冬の時期はもちろん、春先や、晩秋などでも、寒さを気にすることなく、車中泊旅に出かけることができるようになって、嬉しいかぎりです。
寒い時期の車中泊が、より楽しみになりました!